「ハクソーリッジ」を観る前に読む!『歴史群像』2017年8月号沖縄戦&浦添グスクの記事
「ハクソーリッジ」の上映が始まってそろそろ二週目ですね。
当方、もろもろ都合があって残念ながらまだ観に行けておりません。
そのためブログに皆さんがアップされた感想等はブックマークだけして全く読んでいないという、なんとも寂しい状況(映画を観たら読ませて頂きます)。
今日、仕事帰りに地元書店に立ち寄ったらが並んでいて、特集が「沖縄戦」と「浦添グスク」という、つまり「ハクソーリッジ」上映にタイミングをあわせた企画になっていて即座に買ってしまいました。
※表紙は艦砲射撃下で上陸する米軍
「沖縄戦」関連の解説書というとおおよそ、
1.「日米両軍の作戦解説」
2.「県民の被害」
をまとめたもの、という視点のものに大別され、今回の歴史群像の特集は前者の視点。樋口隆晴氏による「作戦分析 沖縄戦 作戦次元で捉える日米最後の死闘」というタイトルの記事で、日米両軍の作戦意図や実際の実施状況、後世の視点での分析が判りやすくまとめられている。映画「ハクソーリッジ」を観る前に、作品のネタバレ無しで一定の情報を得るには時宜を得た特集だと思う。
なお、沖縄戦の大まかな流れを掴む映像作品としては、旧作にはなるが庵野秀明監督も多大な影響を受けたと言われる岡本喜八監督「激動の昭和史 沖縄決戦」をお勧めしたい。
加えてよかったのが、ハクソーリッジの本来の名称「浦添グスク」の来歴についての記事が掲載されていたことだ。
近代戦での要地が、近代以前にも支配のための要地として存在していたことがわかり、とても興味が持てた。興味深い歴史遺構があってもなかなか現地に行けない身としては、その場所が持つ歴史の積み重ねを知ることができ、とてもよかったと思う。
ということで「歴史群像」8月号は「ハクソーリッジ」を観る前に読むべきテキストとして個人的にお勧めします!