藤崎版・銀河英雄伝説は平成の「三国志演義」か?
ビッテンフェルトは脳筋バカキャラになってしまい(実際暑苦しいキャラだし)、
カリスマ提督ホーランドは、もはや新興宗教の教祖のごときオーラを放って消えていった…
アスターテ会戦に登場するラインハルトの部下たる帝国5提督は、甘い酸っぱいしょっぱい渋い辛いといった感じで人格付けされ、原作よりもよりアブない方向にキャラ立ちしてしまっている。
ネットでは、藤崎版に対して辛口の評価があるのは掲示板等で見かけるが、
ここまで面白いキャラ付けは、昭和からの銀英伝ファンの私にはとても新鮮だ。
かつて道原かつみ氏版でルビンスキーが女体…いや女性化して登場した時と同じか、あるいはそれ以上のおもしろさを感じている。
例えば原作小説が、三国志時代の正史に相当ならば
藤崎版はよりエンタメに走った(良くも悪くも)三国志演義なんじゃないかと
風呂に入りながら妄想してしまった。さすがに『反・三国志』のように世界観を逆転することはないだろうが、かつて行間から想像するしかなかったサブキャラに
新たな息吹を吹き込んだ藤崎氏の才能に惜しみない拍手を送りたい。