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武蔵野読書生活

神保町と古書店、そしてうまいカレーが好きな本好きのブログ

ムラサメ型巡洋艦の命名規則を考える

宇宙戦艦ヤマト2199」、何度見てもいいですねえ。映画館で買ったBD、すり減るくらい(比喩)毎週というか隔日くらいで見てマス。

で、今回のヤマト世界観の特徴は、ミリタリーテイストによりリアリティを持ち込んだ。
海上自衛隊の階級や用語を参考とし、艦名は海上自衛隊や旧日本海軍風に艦体に記載、ドラマに用いられる各種用語を海自・旧海軍風にするなど、随所に見られる細やかな設定がミリオタやSFオタには嬉しい。

ただ、ミリオタ的に気になるのが宇宙巡洋艦ムラサメ型の命名規則だ。
このムラサメ型巡洋艦に関するWikipediaの記述によると、

第1話では、第一艦隊にムラサメの他に同型艦として「ゆうぎり(識別番号CAS-253)」、「あぶくま(識別番号CAS-229)」、「やくも(識別番号CAS-890)」、「あたご(識別番号CAS-229)」、「つるぎ(識別番号CAS-777)」、「くらま」又は「いぶき(識別番号CAS-741)」、「なち(識別番号CAS-702)」が配備されており、「ムラサメ」を含めて合計8隻登場している[2]。

とあり、途中で艦の命名規則が変更されていることが明らかだ。
つまりどういうことかというと、


天象気象……旧日本海軍や海上自衛隊では駆逐艦や小型護衛艦に用いる
村雨むらさめ夕霧ゆうぎり八雲
※ただし旧日本海軍では「八雲」は明治時代の装甲巡洋艦の名称として用いられている。

河川名……旧日本海軍では二等巡洋艦(軽巡洋艦)、海上自衛隊では地方隊配備の小型護衛艦に命名
阿武隈あぶくま

山岳名……旧日本海軍では冷酷な一等巡洋艦あるいは巡洋戦艦 、海上自衛隊ではイージス艦など大型の護衛艦に用いる名称
ただし「つるぎ」は海自艦艇では用いられておらず、現時点では海上保安庁の警備船艇の名称として用いられている。
愛宕あたごつるぎ鞍馬くらま伊吹)、那智


このようにムラサメ型宇宙巡洋艦無原則(失礼!)に命名されていることがお分かりだろう。ミリオタ的には「巡洋艦」と名乗っているからには、先例に従って山とか川の名称で統一してくれ、って気持ちになるわけだ。
今回の宇宙戦艦ヤマト2199は、海上自衛隊に取材し、用語等もそれに合わせたりしているくらいなので、スタッフも決してわかっていないワケではなさそう。
余計、艦名のバラバラさ加減はミリオタとしてはまったく腑に落ちないワケなんだよね。


しかるにヤマト2199の第一話には実は「原作」があることを思えば、このカオスな状況はなんとなく理解できてくるのであります。
今を去ること12年前、バンダイからプレステ用ゲーム「宇宙戦艦ヤマト遥かなるイスカンダル」というゲームがリリースされたが、そのタイミングで宇宙戦艦ヤマトのコミックアンソロジーというものが刊行されている。その中の巻頭第一話「会戦」を今回のヤマト2199コミック担当のむらかわみちお氏が描いている。読み返して見ると、そこで登場する艦名は今回のヤマト2199第一話で登場する艦名と一致するわけだ。

まったくの推測だが、むらかわ氏は軍艦の命名規則に頓着せず登場する艦名を決めたのではないかと想像でしている(事実と異なって居たら申し訳ない)。
さらにネット情報を見ると、むらかわ氏とヤマト総監督の出渕氏は友人とのこともあり、出渕氏は敢えてそれらを理解した上で、リスペクトとして混乱した艦名を今回も登場させているのではないかと思う次第なんだよね(想像ですよ、想像)。

ヤマト2199世界の中で整合性が高い妄想を許されるとすれば、当初ムラサメ型は宇宙巡洋艦としてではなく、戦艦を補助する量産型の艦艇として建造が開始された。しかし、機構の複雑さによる量産性の低さや各種兵装の費用が高額となり、別途イソカゼ型宇宙駆逐艦を整備することが決まり、駆逐艦から巡洋艦艦種が整備計画の途中で変更されたのかもしれない。

ちなみに艦体に記載されている艦名はひらがななのに、艦名表記の字幕はカタカナなのは、番組名の「ヤマト」がカタカナなのと整合性を取るためなのではないかと推測。まあ、妄想レベルではありますがw

などと妄想しながら今日もヤマト2199のBDを見て疲れを癒すのでありましたw