武蔵野読書生活

神保町と古書店、そしてうまいカレーが好きな本好きのブログ

『アイアムアヒーロー』エア聖地巡礼(後編)

さて主人公鈴木英雄の足取りを追うエア聖地巡礼も勢いで後編をば。移動距離約110kmで、前編石神井編の移動距離数キロ程度とは大違い。第3巻を読めば判るけど、複数の交通手段を使って居る訳だ。

ご注意
※今回の後編は結構ネタバレしているので、コミック第3巻を読んでから見て貰った方がいいです。

あっという間に某名所にたどり着く西方編

『アイアムアヒーロー』ヒーローは西へ編 - 地図Z

主人公鈴木英雄は石神井公園駅東側の踏切から駅構内へ(1)。まだ、正常に運行してる下り方向西武電車に運良く乗車する。途中駅に停車する描写がないので、この列車は「快速急行」か「急行」と思われる。ただし停車駅の所沢を通過してしまい乗客が不審がる描写があり(第2巻第22話)、これも推測だが運転手がこの時点で例の病気を発症し、人事不省に陥っていた可能性は高いだろう。途中、航空自衛隊入門基地(入間基地ですな)で発症した隊員が他の隊員を襲っている描写がある。

車掌がブレーキを掛け、暴走状態(?)だった列車は入門市駅に到着する(2)。駅構内の電光掲示板の時刻表示をみると7時代となっている(第3巻第24話)。最近は列車遅延が発生した場合、当初走るはずだった時刻を表示することがあるので、主人公が駅構内にいる時間が正しく7時前半なのかは不明だが、とりあえず時刻は7時代か8時代の可能性が高い。ちなみに手元にあるJTB時刻表を見ると、通常、石神井公園入間市駅間は急行なら約30分で到着する。ただし、途中駅に一切停まっている描写がないので、もしかすると20分くらいで走破している可能性がある。黒川さんのアパートに6時頃に行って、その後松尾プロから石神井公園駅という流れならば最低1時間以上は電車に乗るまで時間経過している可能性があるので、入門市駅には8時代到着の可能性は高いだろう。

さて主人公は命からがら電車より脱出し、駅前ロータリーでタクシーを拾う。で、他の客と相乗りになるわけだ。相乗り客の一人が横田基地第5ゲートそばの軍病院に行きたいとのことで、タクシーの行き先が決まる(第3巻第24話)。
国道16号線を南下するタクシー、しかし諸事情で第2ゲートでタクシーは停車し、乗客1名が降車することになる(第3巻第25話)。ここで登場する米軍横田基地航空自衛隊入間基地に比べ、比較的秩序が維持されている描写となっている(一部住宅などが炎上している描写はあるが)。今回の病気について、米軍は自衛隊より何か情報や防護手段を持っていたのかもしれないなあと思う訳だ。

その後、タクシーは主人公と運転手だけとなり、一路中央高速で西に向かう。途中、支線の中央高速富士吉田線に入る。ローランド遊園地(富士急ハイランドですな)が見えた所で主人公はタクシーを降りることに(4)(第3巻第27話)。ここいら辺の描写がまた鬼気迫るものがあるんだよなあ。
主人公の腕時計の時刻で11時58分。朝、家を6時前に出てまだ6時間くらいしか経っていない訳だ。

その後、主人公は一人で森林に入る(5)(第3巻第28話)。ちなみにここで出てくる「富士ビネターセンター」は実際には「富士ビジターセンター」、「剣九尾溶岩流」は「剣丸尾溶岩流」のこと。

ということで主人公は富士の麓にまで来てしまった訳ですな。結構、休載が多くてもどかしいけど、ホント楽しみにしている作品なので、作者の花沢健吾さんには引き続き話を盛り上げて行って欲しいものです。